逗子八景1995年出版:小さな花の木版画より
| 私の住む町も、他の都市と同じく、芋畑や野道や小川も今はなくなり、アスファルトの道路にコンクリートの駐車場、護岸工事をされた川と、美しく整えられた家並の町になりました。 駅前広場も蒸備されて、電車から降りて、ほっとして眺めた夜桜もなくなりました。 私は夢見ます。 わらぶき屋根に、いちはつの花が咲き、蛍が飛び交い、タニシもカエルも住む沼があり、糸トンボと、おんぶバッタが草むらで憩い、こおろぎとかまきりが冬仕たくをし、ふくろうがきつねにほうずき提灯をがしてやり、うさぎの家の三時のお茶に招かれる事を。 ビーズで作った指わをして、タンポポの花束を持って。 そういう思いをこめて逗子八景をつくりました。 |